『教育長室の窓』
陸前高田市教育委員会ブログ

6/19(火) 中学生の心 「自分の時間を自分で刻む力」

こんばんは。

ここのところずっと曇り空ばかり続いておりましたが、
今日の午後は久しぶりに青空を見ることができました。
やっばり青空とお日さまって気持ちのいいものですよね。

さて、本日は、中学生を持つ保護者の皆さんに、
ちょっとだけお伝えしたいことがありブログと向き合っています。
長い文章となりますがお付き合い下さいね。

今日まで中総体の振替休日であり
明日からまた学校生活がスタートします。
そんな中、中三の生徒たちは
大きく分ければ二通りのパターンとなっていきます。
それは、
県大会に出場する部の生徒たちと、
これで部活を引退する生徒たちです。

前者の子どもたちは、
これまで通りの生活となっていくでしょうが、
後者の生徒たちは、そうはいきません。

ちょっとだけ考えてみてほしいのです。
小学校時代からスポ少をやってきた子どもたちは、
概ね7年間、放課後や土日には部活動があり、
時間を「部活動」という外枠で囲われてきました。
つまり、時間というものの「使い方」を自分で考えずとも、
外枠の「部活動」が常にあったということになります。

ですが、
これからは部活動がなくなり、
自分の時間が限りなく多くなり
「自分の時間をどう使ったらいいのか戸惑う」
そんな生徒たちが続出してくるのです。

「いやいや、中三なんだから、
受験もあることだしお勉強に時間を費やせばいい」と
大人はつい簡単に考えてしまいますが、
これまでの長い年月、
自分の時間を自分で刻む体験をしてこなかった生徒たちにとっては、
これが結構、難しいことなのであります。

ですので、これから暫くの間、
「ボーっと過ごす子」や、
何となく物事に集中できなくなってくる
そんな子が多くなってくると思います。
そしてそれは、
親がいくら口を酸っぱくして言ってもなかなか改善されず、
ゴロゴロ・だらだら、ゲーム三昧の日々となり、
親のイライラ感が募る、そんな時期ともなっていくはずです。
そして、つい、
塾だ何だと、すぐ、何かを与えてしまいがちになります。

けれど、この「ボーっとする期間」、
これまで、時間を自分で刻む経験をしてこなかった子たちにとっては、
「必要な期間」なのだと思っています。
その期間の中で、時間をどう自分で組んでいけばいいのかという
心の中の「個人内学習」が営まれていきます。

その「結果」を、待ってあげたいものですね。

何でもそうです。
親の、与え過ぎ、先回りし過ぎは、
子どもの将来をダメにしてしまいます。
つまり、大人になる為に必要な
「自立の芽」を摘んでしまうことになるからです。

お父さん、お母さん、
ここはちょっと堪えて、
我が子の「結論」を待ってあげて下さいね。

先回りせず、待ってあげることも、
子育てには大切なことですのでね。

(つぶやき)
待っても待っても
三ヶ月待っても「結果」が出ないような時には、
どうぞ遠慮なく「強烈な雷」を落として下さって結構です!




2018/06/19 19:00 |