『教育長室の窓』
陸前高田市教育委員会ブログ

2/27(水) 卒業期のドラマ

こんにちは。
青空が気持ちのよい陸前高田市であります。

市役所はと言えば、
本日から「市議会」がスタートし、
今、やっと、自室に戻ってきたところです。

さて、高校では間もなく卒業式、
中学校では高校入試を終えてから
一週間後には卒業式、
そして、小学校においては、
3/19.20あたりに卒業式となっていきます。

そんな「卒業」という別れの時には、
それぞれの学校で、
いろいろなドラマがあるものなのです。

本日は、そんなドラマの中から、
ひとつのお話を紹介しますね。
少々長いお話となりますが、
どうぞ、読んでみてください。

◆九州の高校の名物校長のお話です◆

私が考える教育の究極の目的は 、
「親に感謝、親を大切にする」です。
高校生の多くは、
今まで自分一人の力で生きてきたように思っている。
親が苦労して育ててくれたことを知らないんです。
これは天草東高時代から継続して行ったことですが、
このことを教えるのに一番ふさわしい機会として、
私は卒業式の日を選びました。
式の後、三年生と保護者を全員視聴覚室に集めて、
私が最後の授業をするんです。
そのためにはまず形から整えなくちゃいかんということで、
後ろに立っている保護者を生徒の席に座らせ、
生徒をその横に正座させる。
そして全員に目を瞑らせてからこう話を切り出します。
「いままで、お父さん、お母さんに
いろんなことをしてもらったり、
心配をかけたりしただろう。それを思い出してみろ。 
交通事故に遭って入院した者もいれば、
親子喧嘩をしたり、
こんな飯は食えんと、
お母さんの弁当に文句を言った者もおる……」
そういう話をしているうちに涙を流す者が出てきます。
「おまえたちを高校へ行かせるために、
ご両親は一所懸命働いて、その金ばたくさん使いなさったぞ。
そういうことを考えたことがあったか。
学校の先生にお世話になりましたと言う前に、まず親に感謝しろ」
そして、
「心の底から親に迷惑を掛けた、
苦労を掛けたと思う者は、
いま、お父さんお母さんが隣におられるから、
その手ば握ってみろ」
と言うわけです。
すると一人、二人と繋いでいって、最後には全員が手を繋ぐ。
私はそれを確認した上で、こう声を張り上げます。
「その手がねぇ!
十八年間おまえたちを育ててきた手だ。
分かるか。
親の手をね、これまで握ったことがあったか?
おまえたちが生まれた頃は、柔らかい手をしておられた。 
いま、ゴツゴツとした手をしておられるのは、
おまえたちを育てるために、
大変な苦労してこられたからたい。それを忘れるな」
その上でさらに、
「十八年間振り返って、
親に本当にすまんかった、
心から感謝すると思う者は、
いま一度強く手を握れ」 
と言うと、あちこちから嗚咽が聞こえてくる。
私は 、
「よし、目を開けろ。
分かったや?
私が教えたかったのはここたい。
親に感謝、親を大切にする授業、終わり」 
と言って部屋を出ていく。
振り返ると、親と子が抱き合って涙を流しているんです。
引用(『致知』2011年1月号)

私のコメントなどいりませんよね。
市内のそれぞれの学校でのドラマが、
心に残る素敵なものでありますように。


(つぶやき)
岩手県が作成したポスターに、
気仙小学校の子どもたちが大々的に載っております。
とってもいい顔してます。

今日から市議会が始まった関係で、
間違いなくブログの更新が滞ってしまいます。
ご勘弁を。



2019/02/27 15:30 |