総合的な学習の時間
避難所運営体験

1年生は2月5日(水)の総合的な学習の時間に、「HUG体験」(HUG体験とはH(避難所)U(運営)G(ゲーム)の略語)と、「避難所で使用するパーテーションやベットの組み立て体験」を行いました。この取り組みの目的は3つです。
(1)体験を通して自分が避難する際の避難所のイメージを持ち、どんな課題があるか考える。
(2)災害時に起こる状況や心理状態を予想することで、防災に意識を高め日常の「備え」について考える。
(3)いざというときに自分たちができることは何かを考え、地域の一員として行動することができる。
生徒達は取り組みを通して、災害時に自分たちにできることは何かを考え行動に移すこと、また、支え合い行動することが大切であることを改めて感じることができました。
東日本大震災において、この高田一中でも中学生は避難所の大きな力となりました。今後災害があってもなくてもこの体験で身につけた力は、自分のため地域のために生かすことができます。指導して頂いた防災局防災課の佐藤世一さん、貴重な体験ありがとうございました。
つなぐ集会

12月11日(水)5・6校時、全校生徒による「つなぐ集会」が開催され、生徒会本部による本校の「つなぐプロジェクト」の総括と、各学年による今年度の総合的な学習の時間における学びの発表が行われました。今年の「つなぐ集会」は、生徒同士による引き継ぎであることから全て生徒会による進行で開催されました。年末の多忙なスケジュールの中、陸前高田市教育委員会の山田教育長さんにもお越しいただき、参観していただきました。
本校の「つなぐ集会」の目的は次の3つです。
□かけがえのない一人一人の生命を確認し、自他の命を尊重し共に生活していく思いを共有し、今後の生活のあり方を考える機会とすること。
□地域の一員であることを自覚し、中学生としてできることを実践する意欲を高めること。
□一人一人が防災の意識を高め、災害に強い町づくりについて全校で考え取り組むことを決意すること。
どの発表にも工夫があり、それぞれのカラーが出ていて大変興味深かったし、地域の良さを改めて発見できたこと、地域の人への感謝の気持ちを持てたこと、災害からの教訓を自分事として学べたこと、地域との関わりの中で社会貢献意識が高まったことなど、沢山の学びがあったことが伝わりました。そして、高田一中生が本気で「わが町陸前高田」のことを考えていることを感じることができ、とても頼もしく思う時間となりました。
3年生からは、1・2年生につなぎたいこととして、「鎮魂の歌」の合唱が披露されました。7月からおよそ半年間に渡って歌い込んできたことが伝わる見事な響きとなって、会場は深い感動に包まれました。ぜひ、1・2年生には、この3年生の思いを受けとめ、これからの本校の新たな財産としてつないでくれれば嬉しく思います。
そして、集会のフィナーレは、全校合唱「空~僕らの第二章~」でした。震災以降、本校の第二校歌として大切につながれてきた曲ですが、素敵なハーモニーが体育館いっぱいに響き渡り、まさに圧巻でした。
生徒会活動や総合的な学習の時間を中心に取り組んできた「つなぐプロジェクト」は、本校が進める「いわての復興教育」の柱であり、我が校の誇るべき文化です。今回の「つなぐ集会」でのそれぞれの発表は、内容・表現力とも高いレベルであり大変見事だったし、高田一中生の学びや想いがしっかりと繋がれた瞬間でした。今後も、更なる深い学びとなっていくことを期待しています。生徒の皆さんと教職員の皆さんの努力に大きな拍手を贈りたいと思います。そして、ご協力をいただいた全ての方々に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
2年生「地域つなぐ交流会」

11月17日(木)3、4校時に、「地域で行われている防災の取り組みを学ぶことにより、地域を支える一員としての自覚や防災意識を高める」ことや「地域の方との交流を通して、相互に理解を深めあい今後の活動の礎とする」こと等を目的とし、『地域つなぐ交流会』が行われました。
最初に、「地域の防災組織について学ぶ」をテーマに上和野地区の石川宏様に『自主防災組織の活動について』の講話をしていただきました。その後、「住み続けられる町づくりのために~生徒の学習発表と地区の方からの伝承~」として、生徒が住んでいる地域の方々をアドバイザーとして交流をしました。アドバイザーの皆様は、高田地区1 石川宏さん、高田地区2 横田祐佶さん、高田地区3 武蔵野美和さん、気仙地区 菅野稔さん、竹駒地区 板林公一さん、横田地区 渡邊雅史さん、矢作地区 千葉輝雄さんでした。『土砂災害ハザードマップからわかったこと』について生徒が発表しアドバイスを受けたり、『より、安心・安全な地域にするために』意見交流したりしました。最後には、アドバイザーの方々から「子供達につなぐ想い」をお話していただきました。体育館で小グループに分かれ車座になって、自分が住んでいる地域の方から直接お話を聞いた交流会は、2年生にとってたくさんの学びの機会となりました。
1年生HUG体験

午後、1年生は総合的な学習の時間に『HUG体験』を行いました。これは「避難所運営ゲーム H(hinanzyo避難所)、U(unei運営)、G(gameゲーム)」による実践的な体験です。より防災・減災に関心をもってもらうことを目的としています。講師は、防災マイスターの久保玲奈さんです。
この時間は、「HUG体験を通して、助けられる人から助ける人になるために必要な力について考えよう」という学習課題で、久保さんから「避難所」というとらえ方や自分たちにできることは何かという視点で教えていただきました。あの東日本大震災津波において、この高田一中でも中学生は避難所の大きな力となりました。今後災害があってもなくても、この体験をすることに意味があります。1年生にとって貴重な経験となりました。