第4回語り継ぐ会。講師は市教育相談員吉家秀明先生

12月10日(火)今年度最後の語り継ぐ会は、市教育相談員の吉家秀明先生においでいただきました。
まず、先生はしおさい橋から見た高田松原の写真を見せてくださいました。7万本の松が青々と茂っています。先生はもう一枚写真を見せてくださいました。同じしおさい橋から撮影した写真ですが、松は奇跡の松一本しかありません。写真から、震災の悲しさ、特に引き波の恐ろしさが子供たちの心に強く伝わりました。
続けて先生は、ご自身の被災体験をお話になりました。広田中学校で校長先生をお務めになっていた時のお話です。
津波の高さ予想は3mだったこと、それを伝える防災放送が停電で途切れてしまったこと、防潮堤を津波が、まるでお風呂の水があふれるように越えてきたこと、津波が来たことを高台にある保育園に伝え、中学校の先生たちも中学生たちも園児の手を引いたりおんぶしたりして、更に高台の広田水産高校グランドを目指したこと、グランドへの斜面は険しく園児たちと手をつないで登ったこと、足の悪い方を助けて一緒にゆっくり避難していた中学校の先生の背後に津波は迫り、すねまで津波でぬれるほどぎりぎりの避難であったこと・・・。
まとめとして先生は「水は低い方へ進むけれど、津波のように量が多くて勢いの強い水は、高い方にも上ってくる。だから、高い方へ高い方へと避難しなければならない。あきらめることなく、一本松の奇跡を信じて。」と教えてくださいました。
かつて本校卒業生の進学先であった第一中学校の校長先生もお務めになった吉家先生は、今も本校を気にかけて下さっており、今後、高田第一中学校に進学を控えた本校6年生へ特別授業をして下さる予定です。


2019/12/18 09:10 | 支援